自然写真家 高橋よしてるの世界

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2013年の「今月の一枚」

2013年1月
「厳冬の川」

けあらしを撮影しようと、厳冬の十勝川を訪れた。気温は、-26℃。深呼吸をすると鼻の奥が痛いくらいだ。辺りは、濃すぎるけあらしの影響で何も見えず、川の音だけがどこからともなく聞こえて来ていた。30分ほど経ったろうか、弱い風が吹き始め、徐々に視界が開けると、良い意味でイメージと違った光景が広がっていた。思いがけない展開に寒さも忘れ作品作りに没頭する事が出来た。フロストフラワーが印象的な一日であった。

2013年2月
「ヒグマ」

原生林の撮影で知床を訪れた時の事だった。良い撮影場所を求めて山中を歩いていると、遠く流れている川の岩が動いたかのように見えた。何だろう?エゾシカか?持ってきた500mmをセットして見てみる事にした。すると今までみたヒグマの中で最大のヒグマが川岸を悠々と歩いている姿がファインダー越に目に飛び込んで来た。この時期にヒグマ?翌日に分かったのだが、今年は鮭、鱒の遡上が遅れ遅くまで魚が残っていたからだそうだ。数日後、同じ場所へ行ったら、林の中に鮭の食べカスが残っていた。今回撮影する事は出来たが、まだまだ撮り足りない。すっかり味をしめてしまったので、同じ時期また現場へ行っているかも知れない。

2013年3月
「寒立馬」

先月、寒立馬の撮影で下北半島を訪ねた。夏は5年前に行った事があるが、冬は20年振りだ。前回は、寒立馬と読んだ字の如く寒さ風雪に耐え立つイメージで狙い、2週間粘ったもののあっさりと返り討ちにあって帰宅した苦い記憶がある。今回はどうだろう。長期戦を覚悟し現場に行ってみると、20年前と同じ、ただ風が強いだけで雪が無い光景だった。嫌な予感が・・・。しかし、その不安も3日後に吹き飛んだ。9時過ぎから降り始めた雪は、みるみるうちに積り始め、一時間後には、雪景色になってた。風も強くなり、馬体もあっと言う間に雪に覆われていった。イメージ通りだ!2時間程の出来ごとだったが、完全燃焼する事が出来た。良かった。とにかく良かった。

2013年4月
「大山桜」

5月初旬、弘前の桜を撮影する為、青森へ向かった。2日前の情報だと7分咲きの予報だったが、現地に到着してみるともう散り始めていた。地元の人に聞くと、暖かくて一気に満開になり散り始めたそうだ。ここまで来て収穫ゼロとは・・テンションを下げていると、友人から長野県の大山桜が満開と情報が入った。で も青森ー長野間は流石に遠い。天気も翌日しか晴れない。どうしようか迷った結果、翌朝一で長野に入る事にした。決まったら移動だ!AM10時に出発し、休憩も無く走り切った結果、PM10時に到着する事が出来た。これで翌日が曇っていたら洒落にならないが、朝起きてみると見事な大山桜が浮かび上がっていた 。報われた一瞬だった。さて今年も桜の季節になった。今年はどんな桜と会えるだろう。

2013年5月
「フクロウ」

フクロウを探しに森の中へ入った。
以前ヒナを何羽か見ていたので、生息している確率が高いと思ったからだ。小雨降る早朝、機材を抱えて森を進むも一向に見つからない。湿気も身体にまとわりつき、最低な状況に帰還する事にした。重たい機材を持ち既に3時間も歩いていたので、あちこちが痛い。
ようやく車が見えて来た時だった。目の前を一羽のフクロウが飛んで行った。あっと思い飛んで来た方向を見ると、細長いうろにフクロウが羽を休めているではないか!今まで歩いた時間は何だったろう。そこは車から20メートルの場所だった。失笑・・・

2013年6月
「山の神」

僕が良く行く撮影地にとても大きなブナの木がある。圧倒的な存在感を放っているその木は、地元で”山 の神”と呼ばれており、崇められている。僕がこの巨木と出会ったのは、もう15年も前になる。毎年、 数度訪ねているが、飽きる事はない。それほど魅力ある巨木なのだ。写真では、正面に幹が4本のびてい るが、実際は、1本の幹から枝分かれている。

2013年7月
「東北の滝」

東北には数多くの滝があるが、中でもこの滝が一番のお気に入りだ。春の桜から始まり新緑、紅葉と四季折々に表情を変える滝は、東北へ出かけると必ず立ち寄るポイントとなっている。なんか東北へ出かけたくなって来たなー。

2013年8月
「雲海」

朝焼けの雲海を撮影する為、標高750メートルの山頂まで上がって来た。時間は午前2時30分。真っ暗と言うイメージがあると思うが、空を見るともうブルーから赤のグラデーションがはっきりと分かる。到着当時は、あまり雲海が見えなかったが辺りが明るくなるにつれて山の斜面からどんどん霧が降り、太陽が顔を覗かせる頃には、ご覧の通りの光景に。早起きは三文の徳かな。それにしても朝は辛い。

2013年9月
「知床のシャチ」

今回はシャチを撮影する為、世界遺産、知床は羅臼町を訪れた。前回訪れた時はあまり天候も良くなく、長期間粘ったわりには、記憶に残る様な作品が撮影出来なかったからだ。まぁそのリターンマッチと言う訳だ。現場に早朝到着し、沖へ向かうと早速シャチの姿を確認した。しかも70~80頭の大きな群れだ!しかも繁殖行動までしている。想定外の展開に顔もニンマリ。高い波にもまれながらではあったが、それなりの成果を残す事が出来た。知床の自然に感謝感謝の一日であった。

2013年10月
「虹」

タンチョウの撮影中、知床連山に初冠雪の情報が入って来た。釧路にいたと言うこ事もあり、急いで知床へ車を走らせた。現場に到着すると雨模様。少しがっかりしたが、風が強かったのでしば らく様子を見ることにした。3時間ほど待っただろうか、強風が良い感じで雲を流してくれ、僅かな雲の隙間から強烈な西日が差し込んで来た。車外に出て空を見上げるとガスった山並みの向こ うに見事な虹を確認する事が出来た。果報は寝て待てとは、こう言う事か、しばらく眠りこけていたのが良かったみたいだ。だから自然は面白い!

2013年11月
「雲海」

雲海の出やすい季節になった。この頃になるとお気に入りの撮影現場の気象状況が気になって来る。台風一過の後だった。理想の天気図になった事を確認し一気に現場まで車を飛ばした。午前3 時、現場到着後、直ぐにポイントまで登山開始。最高の条件を期待しながら到着すると、全く霧が出ていない。こうなるとため息しか出て来ない。でもせっかく上がったので日の出まで待つ事に した。空のグラデーションが徐々に変わって来る。稜線から太陽が顔を覗かせた時だった。下から霧が湧き上がり、10分後には、ご覧の通りの絶景が広がっていた。報われた一瞬だった。やっ ぱり自然は面白い。

2013年12月
「マガン」

今年も伊豆沼にマガンがやって来た。ラムサール条約に指定されているこの沼は、毎年6万羽ものマガンが訪れる。太陽が上がって20分も経ったろうか、数羽のマガンの飛び立ちがきっかけになり、ゴーと言う音と共に数万羽ものマガンが一斉にに飛び立った。この迫力は、口では説明出来ない程だ。ちなみに全国の”音100選”にもこの羽音が入っているらしい。今年は、行く機会が無かったので、来年こそは是非訪れてみたいと思う。
今年も最後の更新となりました。 新しい年も”自然写真家 高橋よしてるの世界”を宜しくお願い致します。 皆さま良いお年をお迎え下さい!

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